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▼成島八幡に獅子頭

成島八幡に獅子頭/
置賜でも古い由緒ある神社の社務所にお邪魔した。

米沢市広幡地区の成島八幡神社は宝亀八年(777年)に創建されたというから1239年とな

る。この神社には考古学上級者向けの貴重な文化財が数々有った。






社務所を兼ねての宮司宅の玄関に訪れると、細身の猫が寝そべっていた。

私が近寄っても臆せず、度胸がある猫だ。




大抵は警戒して威嚇しながら離れるものなのだが。

家人の話では野良猫で最初家に入れ餌を与えたが、家にある「木造門神座像」に恐れをなした

のか以後けっして家に入ろうとしないとか・・・。犬は人につき、猫は家につくと云うのだ

が。

玄関先で家を守る狛犬ならぬ狛猫なのだろう。



さて、突然の訪問に関わらず文化財の神様の木彫り像を拝見し、拝殿を見せて戴くことになっ

た。

ただし、獅子頭は神社にはなく、総代のお宅に保管していただいているという話である。

目的の獅子頭は見れない事に気落ちした。


参道の傾斜のある石畳は苔生して滑りやすい。

参道を登ると神社が見えてきた。鬱蒼とした境内には石灯籠、右手には鐘楼がある。


格子の重い扉を開けると広い拝殿。中に入れてもらうと直ぐ気づくのだが、天井の梁に巨大な

奉納額(絵馬)が何十枚も乗せられていた。





拝殿の壁に飾りきれない古い奉納額を、こんな風に展示するとは・・初めて拝見した。

裁縫する女性群を鮮やかに描いたもの、太刀、槍、竹刀に関わるもの、算術の絵馬もあり歴史

の奥深さを物語っていた。





幣殿の窓はアルミサッシ等ではない。二枚板の格子をスライドさせる無双の窓である。

その窓から神々しい光が差し込み、神殿の入り口の両脇に一対の木造狛犬を照らしていた。

こちらも古く平安期の作とか・・。





すると、私の目にはセンサーがある様だ、その狛犬の暗い奥に獅子頭らしきものを発見した。

獅子頭は無いとお聞きしていたが、お出ましになった。


こちらである。しかも二頭。











左手の方は一見して宮内熊野大社の獅子頭と似ている。耳は垂れ耳だが、同じく脳天に丸い

円盤状の鏡が内蔵しているかのようでもある。目や眉を朱の線描で描き、唇の縁に元々毛穴

があった様にしている所も同じだ。



右側の獅子頭は、横から見ると川西町中沖の渡辺重衛門の作之獅子頭と似ているが

何とも言えない。どちらも幕が付き、話に聞いている御神輿渡御の際の露払い役の獅子頭だろ

う。


                           





















2016/06/21 08:27 (C) 獅子宿燻亭6
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