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▼『あんぱんまんの遺書』

『あんぱんまんの遺書』/

アンパンマンの作者はやなせたかしさんであることは知っていた。

同僚の佐藤大輔が面白い本ありますよ、と言うので、どれどれと早速借りて読んでみた。

 

驚いた!

 

何に???

 

これはやなせさんのキャリアの話ではないか。

クルンボルツさんのプランド・ハプンスタンス理論(計画された偶発性理論)を地で行くようなキャリアの本。

1919年生れで2013年に94歳でなくなっている。

アンパンマンは54歳の時に書き始めて、69歳でテレビ化されたというから驚きだ。

 

『あんぱんまんの遺書』は1995年に書かれている。

昨年、岩波現代文庫として文庫化されたものを今回読んだ。

 

「手のひらに太陽を」の作詞はやなせさんであることは知っていた。

しかし、三越の宣伝部の社員として三越の包装紙「華ひらく」を手がけたとはしらなかった。

 

「見る前に跳べ」が信条で、

「何のために生れて、何をして生きるのか」をずっと自ら問いかけて生きてきた。

 

この本は、1993年に自分より先に逝った奥様へのラブレターのようにも感じる。

小気味良い文体で読み進むうち、思わず涙が出てきてしまった。


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