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▼まんだらの里《作谷沢(さくやざわ)》

まんだらの里《作谷沢(さくやざわ)》/

作谷沢物語(さくやざわものがたり)

白鷹丘陵の最高峰・白鷹山(994M)の山ふところに豊かな見取りとイロハ四十八の湖沼群の「県民の森」 を有する山紫水明の里・作谷沢地区。

この地は、地域の―山―川草木に日々の安穏を祈った庶民信仰の里でもあります。霊峰の同山頂に祀られている虚空蔵尊の祭礼時には、境を接する五つの郡内から老若男女が列をなし参拝に訪れており、いつの時代にあっても人々の願いは、変わることのない現れと申せましょう。

道ばたに色こく咲きみだれる山野草、なにげなくたたずむ石仏もあたたかく迎えてくれます。日本のふるさと、東北のよさをじっくりとみつめ、自然と人間が共有する意味を肌で感じとってみませんか。

 1.今も昔も白鷹山とすきんしっぷ
 2.獅岩さん、ごきげんよう
 3.なぜか花嫁が渡れない橋なんだ
 4.コロリと願いがかなう観音様
 5.不思議な胎内杉、大火で出現
 6.三宝荒神の精気につつまれて
 7.勢至堂の本尊、南蛮鉄の懸仏
 


▼今も昔も白鷹山とスキンシップ

今も昔も白鷹山とスキンシップ/
お天気をつかさどり、登れば身も心も清めてくれる白鷹山って、奈良時代の昔、行基菩薩が白い鷹に案内されて見つけた霊場なんだって。
山頂には、御室で生まれ砂の舞い踊る五番御神酒で湯浴みした虚空蔵尊が鎮座。前にある東黒森は金剛界、西黒森は胎蔵のありがたいお山なんだって。
2005/10/27 21:03:吉田朝夫

▼獅子岩さん、ごきげんよう

獅子岩さん、ごきげんよう/
鵜川のせせらぎを、岩に刻まれた獅子の像が見守っている。
山桜の木があったので、「桜地蔵」と名がついている。
まるで山の中のスフィンクスだな。この獅子は、どんな力を秘めているのか。
谷におりると、鎌倉時代に彫られたという麿崖仏が拝める。
作谷沢は岩石ミステリーの宝庫なのだ。
2005/10/27 21:04:吉田朝夫

▼なぜか花嫁が渡れない橋なんだ

なぜか花嫁が渡れない橋なんだ/
山姥が切り開いたという桂渓谷をぬけると「化け石」。
この石は、ウオーンウオーンと恐ろしく泣くので、旅の坊さんが、カッツンカッツン石を割って、こもっていた妖怪を逃がしてやった。
そばの「送橋」は、なぜか花嫁は渡れない。
別に橋をかけたり、仲人の背中におんぶして、通ったそうだ。
2005/10/27 21:05:吉田朝夫

▼コロリと願いがかなう観音様

コロリと願いがかなう観音様/
作谷沢まんだら巡礼の道を歩いて「慶松寺」へ。
この寺の見どころは、不思議なほど立派な欄間の彫り物。
そして、願い事がかなうと「コロリ観音」、ちり紙を、つばでビダビダと張り付けてある「毘沙門天」。 ここは、観音信仰のメッカだ。
楯山の西苦に三十三観音像がかわいい。
風も緑も新鮮だ。
2005/10/27 21:06:吉田朝夫

▼不思議な胎内杉、大火で出現

不思議な胎内杉、大火で出現/
昔、火災をあげた円盤が飛んできて落ちた辺でよく落馬するので探したら、黄金の仏像を見つけたんだって。 それを祀ったのが「子安明神」。
お堂の後ろの大杉が「チチノ木」。乳の出る子育ての神だったが、大火で焼けた。
切り株に生まれて杉の子は、「胎内杉」と名付けて祀られている。
2005/10/27 21:06:吉田朝夫

▼三宝荒神の精気につつまれて

三宝荒神の精気につつまれて/
雑木林のこもれ陽が射す中にどっしり座っている姥神。
せいせいと伸びた松の木が根元に、コモリ堂の入り口がぽっかり開いている。
ここは、修験者たちの修験場なのだ。
はるか下の方を流れる「宮の沢」までくさりに伝わって降りていき、水ごりをとったんだって。
作谷沢まんだらの秘境の一つだ。
2005/10/27 21:07:吉田朝夫

▼勢至堂の本尊、南蛮鉄の懸仏

勢至堂の本尊、南蛮鉄の懸仏/
ここが、「勢至堂」です。知恵の力で悩みや迷いを解いてくださる仏様「勢至菩薩」を祀っています。
昔は、大変栄えたらしく、欄間の見事な天女の彫り物や、かすかに極彩色の蓮の絵がうかがえる柱などに栄華の跡が見られます。
ご本尊は、南蛮鉄の懸仏です。
たくさんの戸帳が納められていますが、その中に、今から約二万年前の貴重な寛政十年銘のアオソの織物もみられます。
2005/10/27 21:08:吉田朝夫
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